9/23(火)、カナモトホールにて第15回目の「はだだいせん 市政カフェ」を開催しました。
今回は、9月21日の「認知症の日(世界アルツハイマーデー)」に合わせて、「認知症 高齢社会の地域共生を考える」というテーマで、医療、介護、教育現場の方や、介護をする家族の方、生活支援ボランティア団体「まごのて」で活動する学生さんや、議員インターンシップの学生さん等、会場13名、オンライン2名の皆さまにご参加頂きました。
小樽市の認知症疾患医療センター長で、医療法人たんぽぽ会 島田脳神経外科の島田 孝 理事長様より「長寿国日本における地域社会の在り方〜市民とともに考える地域共生と認知症 高齢者福祉〜」というテーマで、札幌市における新たな都市型コミュニティモデル等についてご提言を頂きました。
【島田孝先生からのご提言の趣旨(一部)】
・閑静な郊外にある老人施設も多いが、札幌のようにこれまで都市の利便性の中で生活してきた人は、これまで通り都市での自由な生活を望む人も多い。
・例えば、中島公園近郊の老人ホームは公園やデパートなどロケーションとしては理想的であり、施設で生活する方からは「外に出たい」との声が聞かれるが、一方で、施設の職員はケアに追われ、地域との繋がりを作ったり、外に出してあげる時間的余裕はあまりない現状。
・外出支援など、ボランティアの役割が重要であり、日本でも欧米のようなボランティアの機運を醸成するために以下4つの提言。
①ボランティアはありのままで(無理なく、できる時に)
②教育現場におけるボランティア活動の導入(小中学校の授業など)
③ボランティア活動の支援団体の拡充
「地域包括支援センター」は介護保険に特化した機能に留まることから、ボランティアを「必要とする人」と「提供する人」をマッチングするような「地域共生支援センター(仮称)」を老人施設内に設置してはどうか
④ボランティアコーディネーターの育成
現状では「認知症サポーター養成講座」と「ステップアップ講座」でボランティアを養成しているが、力を発揮できる場面があまりない。特定施設(老人ホーム等)では認知症サポーターのボランティア活動が認められていない現状がある。外出支援については、事故発生時の責任の所在なども障壁の1つ。
【参加者の方々からの主なご意見】
・MCI(軽度認知障害)の方の進行を遅らせるためには「ラジオ体操」が有効ではないか。難しいことではなく、「楽しかった」と思えることが重要。
・パークゴルフをやっている方に認知症の方はいない。体を動かし、コミュニケーションも生まれる。札幌市内には80か所のパークゴルフ場があり、重要なコミュニティであったが、近年は大会を企画する等のとりまとめ役がいなくなった。パークゴルフ場の維持管理も悪化しているため、改善して欲しい。
・学生ボランティア団体で、高齢者の外出付き添いや話し相手、除雪、力仕事などのボランティアを行っているが、高齢者の方に喜んでもらえることが大きなやりがい。現在、学生20名ほどで活動している。事故発生時に備えて、ボランティア保険に加入して対応している。認知症の方の場合、妄想によって攻撃的な方もいらっしゃるため、ボランティアが難しい場合もある。
・ボランティア団体は沢山あるのに、必要な人に知られていないのは問題。市でも民間でも良いので、マッチングをしっかりと行うべき。
・看護師の立場で学生を指導しているが、若い学生が対応すると、今まで見たことのないような笑顔を見せる高齢者の方もいる。やはり若い人から力をもらうという側面もあるのではないか。
・紅茶が持つ認知症への効能やセラピードッグの効能に注目したい。高齢者施設にセラピードッグを派遣するようなボランティア団体もあるが、やはり理念だけでは食べていけない。補助金を検討して欲しい。
・大学のゼミでボランティア活動を行ってはどうか。
・教育現場でボランティア活動を行うことは、もちろん教育的効果は期待できるが、学校側の負担でもあり、学業を圧迫する面もある。労働力として捉えるのではなく、教育的価値に重点を置くべき。
・ボランティア活動をやってみたい気持ちはあるが、一人ではなかなか一歩を踏み出せない。踏み出すための仕掛けが重要ではないか。ボランティア活動が入試で評価される動きもある。
・病院の付き添いをお願いするために、札幌市のボランティア活動センターに相談したことがあったが、医療行為に同行はできないとのことで断られた(医師から診察結果を聞く場に同行することは個人情報保護の観点でボランティア活動の制限があるものと思われる)。ボランティア活動センターへの登録も有料でありながら一体何だったのか。社会福祉協議会のボランティアの場合、いわば契約のような厳密で堅苦しい内容であり、「無理なく、できる時だけ」というボランティアの在り方とはかけ離れたものであった。
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