活動報告

議会

さとらんどにおける子どもや若い世代に対する農業への理解促進に向けた「スマート農業」体験施設の整備について(令和7年10月17日 決算特別委員会 農政部)

10/17(金)、札幌市議会 決算特別委員会(農政部)で、さとらんどにおける子どもや若い世代に対する農業への理解促進について質問し、最先端の「スマート農業」体験施設を整備することで、北海道や日本の農業の未来を育む施設として頂くよう要望しました。

農業の担い手不足が深刻さを増す中、自動運転トラクターやドローン、ロボット等を活用した「スマート農業」は、従来からの農業に対するイメージを大きく変えるものであり、子ども達や若い世代の方々が農業に関心を持ち、職業としての農業を選択してもらう新たなきっかけの1つとなりうるものと考えます。

<波田質問>

私からは、さとらんどにおける子どもや若い世代に対する農業への理解促進について伺います。

昨今、コメ価格の高騰によって、農業や食料に対する国民的関心が高まっております。
一方で、北海道における基幹的農業従事者数は、平成16年(2004年)には12万1,000人であったのに対し、令和6年(2024年)には約6万5,000人と、この20年で半数程度にまで減少し、深刻な担い手不足に歯止めが掛かりません。
日本の食料基地である北海道にあって、人口197万人を擁する大消費地 札幌市においても、市民の皆さんが農業に触れ、理解関心を高めてもらうことが重要と考えます。

「第2次さっぽろ都市農業ビジョン」では、「ビジョン実現に向けた施策の展開」の中で、「市民の農業に対する理解促進」が位置付けられており、「市民の農的体験活動の推進」の具体的な内容として、『「サッポロさとらんど」で市民の農的活動を促すための学習や研修の他、地域の食文化を学ぶ機会を提供すること。』が明記されております。

特に、子どもや若い世代など、次世代を担う市民に農業への理解を深めてもらうことは、北海道の農業や日本の食料を守っていくためにも、極めて重要と考えております。

そこで質問ですが、子どもや若い世代などの次世代を担う市民に対し、札幌市の農業への理解を深めてもらうために、これまでさとらんどにおいて、どのような取組を行ってきたのか伺います。

<答弁の趣旨>
○さとらんどでは、子ども向けの体験実習として、ジャガイモやタマネギなどの農作物を育て、収穫し、調理して食べる体験を通じて農業を学ぶ「子ども学習農園」に取組んでおり、昨年度は幼稚園・保育園・小学校合わせて計42校、2,322人の子ども達が参加している。
○また、食文化を学ぶ機会として、バターやアイスクリーム、ソーセージ作りを体験できる料理講座を開催しており、子ども連れの家族や若い世代の参加も多く、昨年度も10,372人の参加があった。
○さらに、「農業をもっと身近に」をスローガンに、北海道の農業高校の生徒や農業を専攻する大学生がさとらんどに一堂に会し、学校での取組や研究成果を発表し、楽しく学ぶ「ALL HOKKAIDO 食の学校祭」と称するイベントを昨年度に引き続き今年9月に開催している。
○こうした取組を通じて、子どもを中心とした家族連れや若い世代に対して、農業への理解を深め、食への関心を高めている。

<波田質問>
さとらんどにおけるこれまでの取組は、子どもや若い世代に対する農業への理解を深める大変重要な取組だと考えています。

さとらんどは、広大な敷地とほ場を有し、年間で約65万人が訪れている市内でも利用者が多い施設であり、特に週末は子ども連れの家族の利用者が大変多いと感じています。

一方、近年は先端技術によって農業も様変わりしつつあり、自動運転トラクターやドローン、ロボットの活用など、いわゆる「スマート農業」が農業現場でも普及しつつあります。
「スマート農業」の普及は、従来からの農業に対するイメージを大きく変えるものであり、子ども達や若い世代の方々が農業に関心を持つ新たなきっかけの1つとなりうるものと期待するところです。

このような状況を鑑みますと、さとらんどは、子どもや若い世代などの次世代を担う方々に農業への理解を深め、職業としての農業を選択してもらうきっかけとなる大きな可能性を秘めていると感じており、時代の変化に合わせて、農業体験の在り方も変化していくべきものと考えております。

そこで質問ですが、さとらんどにおいて、子どもや若い世代がより一層農業への理解を深めていくために、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

<答弁の趣旨>
○委員がおっしゃるとおり、さとらんどは子ども連れの家族を中心に大変人気のある施設であることから、これまで以上に子どもや若い世代に向けて、農業に対する理解促進に取り組んでいくべきと認識している。
○このため、市内の小中学校における生活科や理科の栽培学習、調理施設を使った家庭科などの校外学習の場として、さらに活用いただけるよう、積極的に教育機関に働きかけてまいりたい。
○また、子どもや若い世代が農業により一層、興味関心を持っていただけるよう、「スマート農業」の視点も含め、民間事業者のアイデアやノウハウの活用を見据えた魅力向上の検討を進めてまいりたい。

<波田要望>

「スマート農業」の視点も含めた検討とのことで、ぜひよろしくお願い致します。

私自身、若い方から「スマート農業を見てみたい、体験してみたい」とのお声をお伺いするものの、実際に見たり体験したりできる施設は、全国的にもまだあまり無いのが現状と受け止めております。

目的が類似した先行事例として、北広島市の「北海道ボールパークFビレッジ」内で大手農業機械メーカーが運営する農業学習施設があり、主に子ども達を対象に、最先端の植物工場の見学やスマート農業体験イベントが開催されております。

この施設では、限られた敷地でスマート農業体験を行うため、現在は北海道大学にあるトラクターを遠隔監視・操縦体験する内容となっておりますが、さとらんどのような広大な敷地とほ場があれば、例えば自動で動くトラクターを目の前で見て、触って、体験できる等、また違ったスマート農業の見せ方ができるとの可能性についてもお話をお伺いするところです。

何より、驚きましたのが、この農業学習施設は、収益を目的としたものではなく、「次世代のための教育の場」「未来への投資」が目的とのことで、深刻さを増す農業の担い手不足に対する業界全体の危機感も、あらためて感じた次第です。

さとらんどでは、さらなる魅力アップに向けた検討に着手している段階ですが、このような並々ならぬ意欲とノウハウを持つ民間事業者とも連携しながら、多くの方が気軽に「スマート農業」に触れることができる場を創出することで、農業への関心を一層高め、北海道や日本の農業の未来を育む施設となるよう、検討頂くことを要望して質問を終わります。

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