活動報告

議会

「下水道事業の収支見通しとマンホール広告」について(令和5年10月24日 決算特別委員会 下水道局)

10/24(火)、決算特別委員会(下水道局)で、下水道事業の資金残の認識と今後の対応策について質問させて頂き、「マンホール蓋 有料広告事業」の検討について要望させて頂きました。

<波田質問>
私からは、下水道事業の資金残の認識と、今後の対応策について質問させて頂きます。

令和4年度の下水道使用料の決算額は、約202億円となりました。
「札幌市下水道ビジョン2030」によりますと、今後は人口減少等に伴い、下水道使用料による収入は大きく減少していく見通しが示されております。

一方で、令和4年度の施設の維持管理費の決算額は、約206億円、建設改良費の決算額は約211億円と、いずれも上昇傾向にあり、今後も老朽化した施設の急激な増加によって、維持管理費と建設事業費の増加は避けられない見通しです。

このような厳しい収支の状況の中で、資金残の決算額は、前年の約72億円から約65億円へと大幅に減少しており、今後もますます資金残は減少していく見通しとなっております。
このような状況が続きますと、将来的には、やはり #下水道使用料 の値上げ等により、市民の負担が増えることも予想されるところでございます。

そこで、質問ですが、下水道使用料の増収は見込めない一方で、施設の維持管理費および建設改良費の増大によって、資金残が減少していくこの現状をどのように認識されているのか、また、この危機的な現状に対する具体的な対応策の検討状況についてお伺いさせて頂きます。

<答弁の趣旨>
・認識としては、強い危機感を抱いている。
・対応策としては、これまでのコスト削減策を含めた適切な事業の進捗管理を行う。

<波田質問>
ありがとうございます。

ご答弁にございました通り、強い危機感のもと、引き続きコスト削減を進めることは、もちろん重要です。

しかし、一方で、「札幌市下水道ビジョン2030」における、財源確保の取組内容で示されております通り、「下水道事業が持つ資産の最大限の活用」を検討することも重要であり、新たな収益を生み出すような施策について、あらゆる可能性を模索することも、1つの方向性かと考えます。

一例ではございますが、埼玉県所沢市の上下水道局では、平成30年度より、マンホールの蓋を活用した「マンホール蓋 有料広告事業」に、全国で初めて取り組んでおります。

これは、マンホールの蓋のくぼみに、広告デザインを貼り付けしたデザインプレートをはめ込むもので、1箇所あたり月額約5,000円~10,000円で、民間企業等に広告枠を提供するものです。
現在では、他の多くの自治体にも取り組みが広がっております。

札幌市内には、約21万7千か所のマンホール蓋が設置されているものと認識しておりますが、1か所あたりの広告収入が仮に月額1万円とすれば、単純計算では21万7千か所で月額21億7千万円となり、年間にすると約260億円もの広告収入となります。

もちろん、これはあくまで極端な試算であり、実際にはマンホール蓋の設置場所等によって、広告媒体としての価値は大きく変わってくるとは思いますが、いずれに致しましても、下水道使用料以外の貴重な収入源として、札幌市においても、少なからずポテンシャルがあるものと考えております。

そこで、質問ですが、下水道事業の収支が危機的な現状にある中、他の多くの自治体でも取り組まれている、「マンホール蓋 有料広告事業」について、札幌市でもぜひ取り組みを始めてはいかがか、ご見解をお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・市の調査では現時点で実現に課題がある状況と認識している(条例による制約、積雪寒冷地という特性、対応できるマンホール蓋が少ない、既に実施している他自治体では広告枠に空きが出ている状況)
・実現可能性について今後も研究してまいりたい

<波田要望>
ありがとうございます。
ご答弁にございました通り、実現に向けては課題がある状況と理解を致しました。

特に、札幌市においては、積雪寒冷地という特有の事情があり、冬場は積雪でマンホールの蓋が隠れてしまい、広告としての価値を発揮できなくなってしまう点は大きな課題ではあります。
しかしながら、逆に言えば、1年間のうち、およそ8か月間くらいの期間においては、積雪の影響を受けずに、広告事業を展開できる可能性があるようにも感じるところです。

この他、札幌市ではデザインプレートのはめ込みに対応した形状のマンホール蓋が少ない、との課題もあるとのことでした。
しかしながら、逆に言えば、デザインプレートに対応したマンホール蓋が少しでもあるのであれば、まずは数か所からでも、試験的に始められる可能性もあるように感じるところです。

先ほどの埼玉県所沢市の事例では、実際に広告事業を始めた当初、夜になると暗くなってマンホールの蓋が見えにくくなってしまい、広告としての価値が弱まってしまうとの課題が出てきたそうです。
そこで、今ではLEDで光を放つ、イルミネーションマンホール蓋へと改良され、夜になっても広告が目立つようになり、さらに、夜道を照らす防犯対策や、街を彩る新たな観光資源にもなりつつあります。

このように、何か課題があったとしても、どうすればその課題を克服することができるかと、知恵を出し合いながら、前向きに検討することも重要ではないかと考えます。

そして、何より、仮にもし将来的に下水道使用料の値上げが避けられないと致しましても、値上げを行う前に、どれだけ企業努力に取り組んだかによって、市民の皆さんの納得度も、大きく変わってくるのではないかと思います。

いずれに致しましても、何か新しいことをしない限り、今後収益が増えることは無いとすれば、何か少しでも新たな収入源を創り出すべく、ぜひ札幌市でも実現可能性について、引き続き前向きに研究して頂きますことを要望致しまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

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