3/16(月)、札幌市議会 予算特別委員会(スポーツ局)で、札幌ドームの今後の経営について質問しました。
ドームを管理運営する第三セクター「株式会社札幌ドーム」の経営は、6億5,000万円の赤字から一転し、2026年3月期決算は1億円を超える黒字との見通しもあります。
しかし、札幌市からは「札幌ドーム活用促進費」として今年度は1億3,500万円の予算が計上されており、市からの公金支出を年々増額することで株式会社札幌ドームの経営状況がV字回復しているように見せる手法は、市民の皆さんに対して誠実ではないものと指摘しました。
この他、令和8年度予算では「札幌ドーム保全費」として11億6,800万円が計上されており、このような保全改修にかかる経費を抑えるためにも、民間活力を最大限に活かす新たな管理運営手法として「コンセッション方式」の導入を提言し、現行の「指定管理者制度」や第三セクターによる管理運営の枠組みに捉われることなく、引き続き市民にとって最善の管理運営手法を検討頂くよう強く要望しました。
<波田質問>
私からは、「大和ハウスプレミストドームの今後の経営」について質問させて頂きます。
「大和ハウスプレミストドーム」を管理運営する株式会社札幌ドームの決算は、2024年3月期の約6億5,000万円の赤字から一転し、2025年3月期には約4,200万円の黒字となりました。
今年度は、更にイベント利用が好調で稼働率が70%を超え、2026年3月期決算は純利益が1億円を超える見通しとの報道もあります。
しかし、一方では、ドームで新規イベントを開催する主催者に対する補助という形で、札幌市から新たに「札幌ドーム活用促進費」として令和6年度には6,000万円が支出され、令和7年度予算ではこの「札幌ドーム活用促進費」が1億3,500万円にまで増額されております。
このように、イベント主催者に対する補助という公金の支出を年々増額することで、イベント利用を増やして稼働率を上げ、結果として株式会社札幌ドームの経営状況がV字回復しているように見せる手法は、やはり市民の皆さんに対して誠実ではないものと受け止めております。
昨年10月21日の決算特別委員会では、「大和ハウスプレミストドーム」の今後の管理運営について、「令和10年度以降、非公募による指定管理を継続するかどうかは、現在の指定管理者である株式会社札幌ドームの管理実績が良好であるかどうかが重要な判断要素になる」「公の施設としての役割を確保することと、民間活力を活かした収益性やサービスの向上とのバランスを図りながら、プレミストドームの価値を最大限に発揮できる管理運営の在り方について、引き続き検討する」とのご答弁がありました。
仮に、このような手法によるドームの稼働率の向上と経営改善をもって、株式会社札幌ドームの管理実績を良好であると判断し、令和10年度以降も非公募による指定管理を継続するのであるとすれば、公募を原則とする札幌市の指定管理者の指定手続の考え方に照らしても、甚だ疑問を感じるところです。
次期指定管理期間である令和10年度以降の管理運営について、令和9年度中には指定の手続きを終えなければならないとすれば、いよいよ結論を出さなければならない時期に差し掛かっているものとも認識しております。
そこで、質問ですが、令和10年度以降の大和ハウスプレミストドームの管理運営の在り方を検討するにあたり、株式会社札幌ドームの管理実績が良好であるかどうかについて、現時点でのご認識をお伺い致します。
また、令和10年度以降の大和ハウスプレミストドームの管理運営の在り方について、いつの段階で最終的な判断を行うのか、お伺い致します。
<答弁の趣旨>
・株式会社札幌ドームの管理実績が良好かどうかについては、令和9年度までの現指定管理期間における管理運営状況を総合的に判断する必要があることから、今後の収支状況や利用促進の取り組みの成果等も含めて判断をすべきものと考えている。
・令和10年度以降の管理運営のあり方の判断時期については、通例に従えば令和9年第4回定例市議会で次期指定管理者の指定議決を頂く必要があることから、そのための手続き等に要する期間を踏まえ、適切な時期に判断したいと考えている。
<波田質問>
「札幌ドーム活用促進費」は、目的は果たされたとして、令和8年度予算では計上されていないとのことであります。
しかし、一方で、札幌ドームに関連する札幌市からの公金支出は他にも複数あり、例えば現行の指定管理者制度においては、札幌ドームの保全に要する費用は、所有者である札幌市が負担しております。
令和8年度予算案では、「札幌ドーム保全費」として、11億6,800万円が計上されておりますが、5年前の令和3年度予算では8億円であったのに対し、令和6年度予算では9億7,900万円、令和7年度予算では10億3,300万円と、年々増額傾向にあります。
一般的には、老朽化によってこのような保全費は増えていくものと認識しておりますが、札幌ドームの今後を考えるにあたって、札幌市が大きな費用を負担している「札幌ドーム保全費」が、今後どのように推移していくのかも大変気になるところです。
そこで、質問ですが、「札幌ドーム保全費」の予算額が年々増額されている主な要因についてお伺い致します。
また、今後、「札幌ドーム保全費」の予算額はどのように推移していくことが予想されるのか、併せてお伺い致します。
<答弁の趣旨>
・札幌ドーム保全費については、2012年度に策定した長期保全計画に基づき、計画的な保全改修を進めることで事業費の平準化を図っているところ。
・予算額については、工事内容によって若干の増減はあるものの毎年概ね10億円前後の事業費を計上しているが、直近では物価高騰の影響を受け増加傾向にある。
・事業費の見通しについては、設備の状況や物価等を見極めながら今後検討していくことから、具体的な金額を申し上げる段階にはないが、引き続き計画的な保全改修に努め、急激な事業費の増加が生じないよう取り組んでまいる。
<波田質問>
現行の「指定管理者制度」に代わる新たな管理運営手法として、より民間事業者の裁量範囲が大きい「コンセッション方式」の導入について、かねてより私から提言させて頂いております。
一般的には、「コンセッション方式」の導入メリットの1つとして、施設の改修や設備の更新についても、所有者である札幌市が詳細に仕様を規定して発注する場合に比べて、それらも含めて民間事業者に運営を委ねた方が、保全に要する費用を抑えられる点が挙げられ、札幌ドームにおいても、保全に要する費用を現状よりも小さく抑えられる可能性があるのではないかと考えます。
そこで、質問ですが、大和ハウスプレミストドームの新たな管理運営手法として、「コンセッション方式」を導入した場合、「札幌ドーム保全費」を現状よりも小さく抑えられる可能性があるのかどうか、ご認識をお伺い致します。
また、今後の大和ハウスプレミストドームの管理運営の在り方を検討するにあたり、単に「株式会社札幌ドームの管理実績が良好であるかどうか」「プレミストドームの価値を最大限に発揮できるかどうか」を判断基準とするのではなく、厳しい財政状況を踏まえて、「札幌ドーム保全費」をはじめとした札幌市の財政負担を最小限に抑える観点も重視した、新たな管理運営手法を積極的に検討するべきと考えますが、お考えをお伺い致します。
<答弁の趣旨>
・大和ハウスプレミストドームが有するホバリングサッカーステージをはじめとした特殊な設備や機能の維持管理は一般の民間事業者には容易ではなく、これらを含めた施設の維持管理を開業当初から一貫して行ってきた株式会社札幌ドームに必要な技術やノウハウを蓄積していったところ。
・そのような状況を踏まえ、市が発注する場合でもノウハウを有する株式会社札幌ドームと協議調整の上、適切な発注に努めていることから、仮にコンセッション方式を導入し、民間事業者に施設の維持管理を委ねることができたとしても、保全改修にかかる経費を抑えられるとは一概には判断できないものと考えている。
・次期指定管理期間における管理運営のあり方については、公の施設としての役割を確保することと民間活力を生かした収益性やサービス向上とのバランスを図りながら、プレミストドームの価値を最大限に発揮できる管理運営のあり方を検討することとしており、その中で適正な財政負担のあり方についても検討してまいる。
<波田要望>
保全改修にかかる経費を抑えられるとは一概には判断できないとの事でありますが、そうは言いましても、やはり保全改修にかかる経費を抑えられる可能性もあるわけであります。
東京都が所有する「有明アリーナ」は、スポーツやコンサート、イベント等が行われる施設であり、令和4年から「コンセッション方式」が導入されておりますが、札幌ドームと類似した施設での導入事例であります。
「札幌ドーム保全費」として、10億円規模の予算が今後も毎年投じられ続けるとすれば、仮に2割抑えられれば年間2億円、1割抑えられるだけでも年間1億円の財源が捻出できるわけであります。
何より、民間のノウハウを最大限に活かすことは、「大和ハウスプレミストドーム」の更なる価値向上にも繋がるものと考えますので、現行の「指定管理者制度」や第三セクターによる管理運営の枠組みに捉われることなく、引き続き市民にとって最善の管理運営手法を検討頂きますよう強く要望して質問を終わります。


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