活動報告

議会

敬老優待乗車証 (敬老パス)の改善を求める陳情に関する審議(令和5年6月12日 厚生常任委員会)

 令和5年6月12日に開催された厚生常任委員会では、敬老優待乗車証(敬老パス)で、JRとタクシーも利用できるよう改善を求める陳情について、審議を行いました。
 私からは、以下の通り質問をさせて頂きました。

【波田質問】
 私からは、JRを敬老優待乗車証の利用対象とすることについて、これまでの経緯も踏まえて質問をさせて頂きます。
陳情者の方のお訴えの通り、公共交通機関である市営地下鉄・市電 、および民営バスが敬老優待乗車証の利用対象となっているにも関わらず、同じ公共交通機関であるJRが利用対象となっていない現状について、同じ税金を負担する市民の皆さんとの間で、大きな不公平感が生じていることは、重大な問題であると受け止めております。
令和元年6月4日の厚生常任委員会において、JRを敬老優待乗車証の利用対象とするに当たっての課題として「敬老ICカードをJRに対応するための、JR側の改札機等の大規模な機器改修や、利用可能区間を札幌市内のみに制限するためのシステム改修による多額な費用 」が大きな課題である、とのご答弁がございました。
そこで、これらのシステム改修等に、なぜ多額な費用がかかるのか、今一度お伺いさせて頂きたく存じます。

【答弁の要旨】
〇費用の積算はJR側で行うことであり、具体的な金額を算出することは難しいが、敬老ICカードとKitacaなどの仕組みが大きく異なることから、その改修費用は多額となることを想定。
〇また、Kitacaの仕組みを利用する場合であっても、Kitacaは市外利用や電子マネー機能を備えているなど、課題は多くあることから、現状では困難。

【波田質問】
ありがとうございます。ただ今のご答弁から、現行の敬老ICカードを用いて、JRでも利用を可能とするためには、多額な費用が見込まれることに加え、他にも多くの課題があることは理解を致しました。
これを踏まえまして、次の質問でございますが、敬老ICカードに対応していない「夕鉄バス」、および「ばんけいバス」では、現在、紙券の「回数券」を発行する形で敬老優待乗車証の利用対象として対応をしております。
JR北海道では、昨年11月末をもって、JR北海道線完結となる普通回数乗車券の発売が既に終了しておりますが、青春18きっぷ等、一部、紙券 の「回数券」による運用も残っていると聞いております。
例えば、JRについても、紙券の「回数券」を用いる等、敬老ICカードを使用しない形で、敬老優待乗車証の利用対象とする方法がありうるものなのか、その検討状況についてお伺いさせて頂きたく存じます。

【答弁の要旨】
〇例えば、小樽市では、JRの小樽からほしみ駅間又は南小樽から塩谷駅間の乗車券を交付しており、途中下車した場合の精算は行っていない。
〇小樽市と同様の仕組みを導入した場合、札幌市ではより多くの券種が必要であり、一区間乗車の場合もJRに対して、対象区間両端駅の最大料金の支払が必要。
〇また、紙ベースの乗車券等が減少していく中、その販売方法や券種の管理、精算方法の整理、改札口駅員などの人員確保の必要性等を考慮すると課題は多いと認識。

【波田】
ありがとうございます。ただ今のご答弁から、敬老ICカードを使用しない形で、JRを敬老優待乗車証の利用対象とする方法についても、「現状では課題が多い」との検討状況であることを理解致しました。
全国的に見ましても、敬老優待乗車証に類似する事業は、多くの都市で実施されておりますが、そのうち、JRも含めて利用対象となっているのは、おそらく名古屋市だけであり、JRを利用対象とするには、他の都市においても、本市と同様に多くの課題があるものと推察しております。
しかしながら、陳情者の方のお訴えの通り、最寄りのJR駅が目の前にあるにも関わらず、敬老優待乗車証の利用対象となっていないがために、不便や経済的負担が強いられている現状について、同じ税金を負担する市民の皆さんとの間で、大きな不公平感が生じていることは、やはり重大な問題であると受け止めております。
こうした不公平感の解消や、利便性の向上に向けて、ぜひ今後も、前向きな検討を継続頂くことを要望致しまして、質問を終わらせて頂きます。 ありがとうございました。

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