活動報告

議会

「札幌市街路樹基本方針」について(令和7年6月6日 建設委員会)

6/6(金)、札幌市議会 建設委員会で「街路樹の維持管理」について質問しました。

近年は労務単価が上昇しているにも関わらず、維持管理費の予算は横ばいで、実質的な作業量は減少している現状にあります。
全国的に樹木の倒木事故が相次ぐ中、 良好な景観や市民の安全を確保するために、仙台市で行われている「樹木管理DX」の実証試験など、最先端技術の活用も含めた持続可能な維持管理の在り方について、検討を要望させて頂きました。

<波田質問>

私からは、「札幌市街路樹基本方針(案)」について質問させて頂きます。

札幌市における街路樹(高木)の本数(本/千人)は、他の政令市との比較では最も多く、量の面で非常に充実している現状にあります。
一方で、それはすなわち、その維持管理には多額の予算を要しているということでもあります。

街路樹の維持管理に要する予算は、毎年、約11億円で推移しておりますが、近年では消費税率や労務単価が上昇しているにも関わらず、維持管理費は横ばいで、実質的な作業量は減少しているとのことです。

限られた予算の中で、これまでよりも少ない作業量での維持管理を強いられる中、今後も良好な景観や市民の安全等を十分に確保しながら、持続可能な維持管理を継続していけるものなのかどうか、やや不安も感じるところです。

そこで、質問ですが、街路樹の維持管理について、従来よりも少ない作業量で、これまで通りの維持管理を行うために、どのような工夫を行っているのかお伺い致します。
また、今後、どのように維持管理を行っていくのかお考えをお伺い致します。

<答弁の趣旨>
○街路樹の維持管理の工夫については、生長の早い樹木から生長の遅い樹木への植替えを行うとともに、樹木の生育への影響や生活環境に支障が出ない範囲で剪定回数を減らすなど、コストの削減に努めている。
〇今後は、「樹種の改善」「配置の改善」を着実に進め、将来的なランニングコストを抑えるとともに、これまで以上に改善を図る路線を増やすことで、本方針で掲げる「適正かつ持続可能な維持管理」を目指してまいりたい。

<波田質問>
限られた予算の中で、様々な工夫を行っているものと理解を致しました。
一方で、剪定の回数を減らしているという現状は、市民の皆さんからすると、やはり心配もあるのではないかと受け止めております。

国土交通省の調査によりますと、令和3年4月からの3年余で、都市公園や道路における倒木等による事故が全国で1,700件に達し、その中には人身事故も100件程度含まれているとのことであります。
札幌市においても、令和6年度には、落下した街路樹の枝が車両に接触するという軽微な物損事故が2件発生している他、昨年7月には、街路樹ではありませんが、高さ9mの路傍樹が腐食によって倒木し、走行中の車両が大きく損傷する物損事故も発生しているところです。

豊かで充実した街路樹は、言うまでもなく、札幌市が誇るべき大きな魅力の1つであり、守っていくべき大切な資産であると考えますが、一方で、持続可能な維持管理という観点では、やはり今の本数が適切であるのかどうか、今一度検討することも重要と考えます。

近年では、市内の街路樹(高木)の本数は、平成24年度の22.6万本をピークに、令和5年度末時点では20.6万本と減少傾向にあります。

そこで、質問ですが、近年、なぜ街路樹の本数が減少しているのか、その主な要因をお伺い致します。
また、今回の計画では、今後10年間を見据えた街路樹の将来像やロードマップを市民に示すとのことですが、10年後を見据えた街路樹(高木)の適正な本数(目標値)は、どの程度とお考えであるのかお伺い致します。

<答弁の趣旨>
〇街路樹本数の減少の要因ですが、これまでの方針に基づき、幅の狭い歩道や交差点付近において、生長とともに通行の支障となった街路樹の撤去など、配置の改善を行った結果、全体本数が減少したものと認識。
〇街路樹の適正な本数についてですが、街路樹は、樹種や沿道の土地利用の違い、交差点などの状況により、路線ごとにその配置や本数が異なるため、街路樹本数を目標値とすることは難しい。
〇そのため、本方針では、街路樹の診断や改善などに取り組む路線数を目標値として設定し、安全で美しい道路空間の形成に向けて着実に取組を進めてまいる。

<波田要望>
最後に要望ですが、限られた予算の中で、街路樹の維持管理を効率的かつ効果的に行っていくためには、最先端技術の更なる活用も検討の1つと考えます。

例えば、仙台市では、従来の紙を中心としたアナログな情報伝達から、樹木管理台帳をデジタル化し、位置情報等、現場の 3 次元的な状況をリアルタイムなデータとして共有することで、業務の抜本的な改善を図る他、市民がスマートフォンのアプリを用いて、樹勢(樹木の健康状態)や腐朽菌(キノコ)の有無等、樹木管理に寄与するデータを自発的に収集して記録する等、市民協働による樹木管理DXの実証試験に取り組んでいるとのことであります。

このような新しい技術の可能性にも目を向けながら、持続可能な街路樹の維持管理の在り方について、引き続き検討頂くことを要望して質問を終わります。

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