3/7(金)、札幌市議会 第1部予算特別委員会(環境局)で、清掃工場更新事業における事業方式について質問しました。
駒岡清掃工場は、設計・施工から運営維持管理まで一貫して民間事業者に委託する「DBO方式」で現在更新中ですが、発寒清掃工場は、設計・施工のみ民間事業者に委託して運営維持管理は公共直営で行う「DB 方式+公共直営」で更新を進める計画となっております。
駒岡清掃工場更新の事業費総額は667億円、発寒清掃工場更新についても同程度になるものと推察致しますが、多額の公費を要する清掃工場の更新事業ですので、どの事業方式で行うのが市民にとって最も良い形となるのか、説明責任を果たせる形で、十分な比較検討を行って頂くことを要望しました。
<波田質問>
私からは、清掃工場更新事業における事業方式についてお伺い致します。
先日、総務委員会にて、発寒清掃工場更新事業の基本計画についてご報告を頂きました。
その中で、事業方式について、設計・施工から運営維持管理まで一貫して民間事業者に委託する「DBO方式」と、設計・施工のみ民間事業者に委託して運営維持管理は公共直営で行う「DB 方式+公共直営」の2 方式で比較検討を行った結果、現工場が公共直営であることも踏まえて、「DB 方式+公共直営」を採用したとのことでございました。
「DB 方式+公共直営」には、計画で示されております通り、技術の継承や長期的な人材育成など、様々なメリットがあるものと認識しております。
一方で、運営維持管理に要する費用については、一般的にDBO 方式の方がメリットが大きいとお伺いしております。
そこで、質問ですが、運営維持管理に要する費用について、「DBO 方式」と「DB 方式+公共直営」の2 方式で比較した場合、運営委託期間としている20 年間でどのくらいの違いがあるのかお伺い致します。
<答弁の趣旨>
一般的に、DBO方式は設計・施工に加え、運営維持管理を含めた民間への一括発注によるコスト縮減効果が期待されるものの、運営維持管理に要する費用を公共直営と比較したところ、昨今の人件費高騰により、20年間で、いずれもおよそ250億円となり、同程度の試算となった。
<波田質問>
一般的に、DBO方式ではコスト縮減効果が期待されるものの、昨今の人件費高騰によって、運営維持管理に要する費用は同程度の試算となったとのことでございました。
たしかに、人件費の高騰は事実かと思いますが、一方で、人件費の高騰は民間委託においても公共直営においても、共通する社会情勢の変化であり、これを理由として、運営維持管理に要する費用が同程度であったという試算結果については、やや疑問が残るところでございます。
仮に、DBO方式とDB方式+公共直営の費用が同程度であるとすれば、先日、総務委員会で視察させて頂きました駒岡清掃工場は、DBO 方式によって既に整備され、間もなく竣工を迎えますが、駒岡でDBO方式を採用したことが本当に最善であったのか、疑念が生じるところです。
DBO 方式では、設計から建設、運営維持管理までを一貫して民間事業者に委託することで、民間活力による経費削減やサービス向上が図れるものと認識しております。
実際に、駒岡清掃工場の更新における事業方式の検討過程においては、特定事業を本市が直接実施する場合とDBO方式で実施する場合の財政負担見込額の削減率を定量的に評価するVFM(Value-For-Money)を算定しており、導入可能性調査の段階では従来方式よりもDBO方式の方が財政負担を8.1%軽減できるという試算結果に基づいて事業方式が決定されており、更に、最終的な契約段階においてはDBO方式の方が財政負担を32.5%軽減できるという試算結果に基づいて事業者の選定が行われております。
また、昨年には白石破砕工場も、同様の検討過程を経てDBO 方式によって更新されることが既に決まっております。
このように見てきますと、DBO方式によって現在更新中の駒岡清掃工場において、当初期待されていた市の財政負担の軽減等といった効果が十分に発揮されるのかどうか、メリットがやや薄れてきているのではないかと疑問が残るところです。
そこで、質問ですが、DBO 方式によって更新中の駒岡清掃工場において、財政負担の軽減の他には、どのような効果が期待できるのか、お伺い致します。
<答弁の趣旨>
〇DBO方式は、設計・施工に加え、運営維持管理を含めた包括的な委託となるため、事業者の技術やノウハウを活かすことで、稼働後の運営維持管理を見据えた施設建設が可能となる。
〇新工場が稼働を開始した際は、事業者がそのノウハウを活用した上で施設を適切に運営し、地域のエネルギーセンターとしての役割を果たすことを期待している。
〇さらには、札幌市としても、事業者と情報交換し、新たな知見を吸収することで、公共直営としている白石清掃工場及び発寒清掃工場の運営技術向上にも繋げられるよう努めて参りたい。
<波田要望>
DBO方式では、財政負担の軽減の他にも、一定の効果が期待されるとのことでございました。
駒岡清掃工場更新の事業費総額は667億円、発寒清掃工場更新についても同程度になるものと推察致します。
そして、今後は、白石清掃工場の更新に向けた計画策定にも着手していくと伺っております。
多額の公費を要する清掃工場の更新事業でございますので、どの事業方式で行うのが市民にとって最も良い形となるのか、説明責任を果たせる形で、十分な比較検討を行って頂くことを要望して質問を終わります。
#はだだいせん #波田大専 #日本維新の会 #札幌市議会 #北海道 #札幌市 #中央区 #平成生まれ #35歳 #子育て世代 #2児の父 #松下政経塾 #元ホクレン職員 #札幌旭丘高校 #行政書士 #社会福祉士