活動報告

議会

行政評価制度について(令和6年10月21日 決算特別委員会 総務局)

10/21(月)、決算特別委員会(総務局)で「行政評価制度」について質問させて頂きました。

外部の専門家から構成される「札幌市行政評価委員会」からは、令和4年度と令和5年度で25事業について見直しを行うべきとの指摘があったものの、現時点で実際に見直しが行われたのは5事業のみという現状です。
特に、そのうち「事業や施設の廃止も含めて検討すべき」という厳しい指摘は10事業ありましたが、実際に廃止に至ったのは「大通情報ステーション」の1件のみという現状にあり、行政評価制度そのものが形骸化し、無駄な事業となっていないかと懸念するところです。

<波田質問>
私からは、行政評価制度についてお伺いさせて頂きます。

我が会派では、「徹底した行財政改革」の必要性を訴え続けており、社会経済状況の変化に対応した、より効果的かつ効率的な行政運営の推進と市政に関する透明性を確保することを目的とした行政評価制度には、大きな期待を寄せるところです。

行政評価制度は、市役所の事業所管局による自己評価(いわゆる内部評価)と、市役所外部の専門家から構成された札幌市行政評価委員会による外部評価で構成されております。

行政評価委員会からは、効果の分析が不十分であるものや、時代背景が変わっても事業の実施手法が変わらないものなどについて、令和4年度からは事業や施設の廃止を含む厳しい指摘が複数、答申されているにも関わらず、その指摘を踏まえて、具体的な見直しに繋がった件数が極めて少数に留まっているものと認識しており、制度が形骸化しているのではとも懸念するところです。
本件につきましては、今年3月12日の予算特別委員会で、我が会派から「行政評価制度の実効性をどのように確保していくのか」と質問させて頂き、当時のご答弁では、「答申をいただいて終わりではなく、指摘後も2年間にわたり、委員会に見直しの計画を報告し、進捗が思わしくないものについては、再度、必要な指摘をいただくこととしている」とのご答弁でございました。

行政評価委員会からは、令和4年度は8項目12事業、令和5年度は8項目13事業について事業を見直すべきとの指摘があり、来月には令和6年度の外部評価報告書で新たに8事業の見直しについて指摘があるものと伺っております。

そこで、質問ですが、令和4年度および令和5年度に行政評価委員会から指摘のあった事業について、このうち、実際に見直しに至った事業の件数、およびその内容についてお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・指摘のあった25事業のうち、見直しを行った事業は5件。
・事業や施設の廃止に至ったのは1件のみ。
・引き続き見直しの検討を継続している。

<波田質問>
現在も引き続き見直しの検討を継続している段階であると理解を致しました。
一方で、現状だけで見ますと、令和4年度・5年度で指摘のあった25事業のうち、既に見直しを行ったのは5件のみで、残る20事業はまだ具体的な成果には結びついていないわけです。
特に、「事業や施設の廃止も含めて検討すべき」という厳しい指摘は、令和4年度・5年度で10事業ありましたが、実際に廃止に至ったのは「大通情報ステーション」の1件のみとのことです。

令和5年度の行政評価制度推進費の決算額は、126万円となっており、主な内訳は外部評価委員の報酬と交通費、議事録作成の委託費とのことであります。
これに加えて、令和5年度は全庁で643件にもおよぶ事業評価調書が各事業所管局で作成されており、これに要する職員の皆さんの労力も相当なものと拝察するところです。
現状の見直し状況だけを見ますと、行政評価に要する予算や労力に見合う十分な効果が得られているのか、やはり疑問に感じるところです。

行政評価制度は、札幌市自治基本条例に基づき、札幌市行政評価実施要綱に定めて行われております。
この行政評価実施要領の第7条では、評価結果及び市民意見の活用について、「市長は、行政評価の結果及び市民の意見を受けて、改善又は見直しの検討を行い、その後の事業及び施策の推進に反映させるよう努めるものとする」と定められており、評価結果を事業や施策の推進に反映させることは、市長の「努力義務」となっております。

そこで、質問ですが、札幌市では、行政評価委員会からの答申や指摘事項について、その重みをどのように受け止めているのか、ご認識をお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・答申は行政評価委員会の委員長から市長に直接手渡しされる。
・進捗状況について市長・副市長にも報告の場がある。
・重要と受け止めており、実効性を担保するために答申から少なくとも2年間は委員会に見直しの計画を報告し、進捗が思わしくないものについては、再度、必要な指摘をいただくこととしている。

 

<波田要望>
行政評価委員会からの答申や指摘事項を、重く受け止めているものと理解を致しました。

ご答弁では、「答申をいただいて終わりではなく、少なくとも2年間は、委員会に見直しの計画を報告し、進捗が思わしくないものについては、再度、必要な指摘をいただくこととしている」とのことでございますが、令和4年度の指摘については、もう間もなく答申から2年が経過しようとしているわけでございます。
これから始まる令和7年度の予算編成にあたり、これまでの行政評価委員会からの答申や指摘事項についてしっかりと反映して頂きますよう、あらためて要望させて頂きますとともに、私どもも引き続き注視して参りますことを申し述べまして質問を終わります。

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