6/18(木)、札幌市議会 大都市税財政制度・DX推進調査特別委員会において、副首都構想と特別市制度について質問しました。
現在、国会で審議されている副首都法案の骨子案では、副首都の指定要件の選択肢として、①政令指定都市を廃止して特別区を設置(大阪で検討中)、②政令指定都市が特別市として道府県から独立、③政令指定都市と道府県で連携協約を締結(福岡で検討中)の3つが挙げられております。
仮に特別市制度が実現した場合、札幌市が特別市として北海道から独立することで副首都の指定を目指すことも選択肢の1つとなり得ますが、当然ながら札幌市だけが良くなれば良いという話ではありません。
札幌市・北海道が持つ副首都としての優位性として、やはり圧倒的な食料自給率やエネルギー自給のポテンシャルを生かした有事における食料とエネルギーの供給拠点としての役割も、他都市には無い極めて大きな強みであり、これは札幌市が単独で成し得る役割ではなく、北海道としての総合力で初めて成し得る役割と考えます。
「北海道の発展なくして札幌の発展なし」との考えのもと、北海道としての総合力を生かした「副首都 札幌」の実現に向けて、北海道との更なる連携強化を要望しました。
<波田質問>
私からは、多様な大都市制度の早期実現に関連して、副首都構想について質問します。
国会では、東京一極集中の是正や災害時における首都機能のバックアップ、多極分散型経済圏の形成などを目的とした「副首都構想」について、法制化に向けた議論が進められております。
当初の骨子案では、人口200万人以上の政令指定都市を念頭に置く、いわゆる「大都市法」における特別区を設置した道府県が指定要件となっており、札幌市は指定要件から外れておりましたが、現在の骨子案では指定要件の選択肢として、「特別区の設置」に加えて、「道府県から独立した特別市」、あるいは「政令市と道府県の連携協約」を結ぶことが挙げられております。
仮に特別市制度が実現した場合には、札幌市が特別市として北海道から独立することで副首都の指定を目指すことも選択肢の1つとなり得るわけですが、一方で、例えば特別市に意欲を示す仙台市に対して宮城県や他自治体が反発している他、同様に特別市に意欲を示す横浜・川崎・相模原の3政令市に対して神奈川県内の他16市の市長が県の機能が成り立たなくなる恐れを指摘して反対する等、様々な懸念も生じております。
仮に札幌市が特別市になるとすれば、札幌市にとっては様々なメリットが考えられる一方で、当然ながら札幌市だけが良くなれば良いという話ではなく、やはり北海道や他の道内市町村との連携や理解を得ることが不可欠であると考えます。
そこで、質問ですが、仮に特別市制度が実現し、札幌市も特別市として北海道からの独立を目指す場合、どのようなことが懸念されるのかお伺い致します。
また、特別市の検討にあたっては、北海道との連携が不可欠であると考えますが、併せてお考えをお伺い致します。
<答弁の趣旨>
・指定都市市長会の議論では人口減少時代において、今後市町村が単独で担えない行政事務が発生する恐れがある中、特別市は周辺自治体等との連携の中心的役割を担い、道府県は市町村間の連携が困難な地域の自治体の補完・支援を積極的に行う等、それぞれの役割に注力した上で、互いに連携することで、日本全体における持続可能な行政サービスの提供が可能になるとしている。
・一方、国の地方制度調査会では、検討すべき論点として、例えばこれまで道府県が行ってきた警察事務や医療提供体制など広域事務の取り扱いや施設などの財産、議員・職員の取り扱い、財政面への影響のほか、住民自治や住民代表機能の確保などが挙げられており、今後さらなる議論が進められていくものと承知している。
・これらを踏まえて、特別市の検討については、引き続き議論の推移を的確に把握するとともに、札幌市のみならず、北海道全体の発展を見据えながら、北海道とも連携してまいりたい。
<波田質問>
5月15日の大都市税財政制度・DX推進調査特別委員会におきましても、多極分散型経済圏の形成に向けて、「北海道との密な連携を図りながら、副首都構想を含めた様々な情報の収集に努め、今後適時適切に国に働きかけてまいる」とのご答弁がありました。
また、5月22日の鈴木直道北海道知事定例記者会見では、これまでもずっと続いてきた北海道札幌市行政懇談会、いわゆる「道市懇」の枠組みを生かしながら、4月末には副首都構想について北海道と札幌市の部長級による意見交換を行い、連携して情報収集を行っていくことなどを確認しているとのお話がありました。
一方で、公表されている限りでは、この「道市懇」は年に1回、札幌市長と北海道知事が懇談するのみに留まっているように見受けられ、特別市制度や副首都構想に関する議論の場として、果たして十分機能し得るものなのか、疑問を感じるところです。
そこで、質問ですが、北海道札幌市行政懇談会、いわゆる「道市懇」の枠組みでは、どの程度の頻度で意見交換が行われているのかお伺い致します。
また、特別市制度などの大都市制度や副首都構想について、これまでどのようなやり取りが行われたのか、その内容をお伺い致します。
<答弁の趣旨>
・道市懇は、年に一度、北海道・札幌市、双方に関連する懸案事項などについて、首長同士による意見交換を行う場として設置されたもの。
・この道市懇を、より効果的に実施するため、職位にこだわらず、事務レベルで連携し取り組むべき課題の整理などの意見交換を適宜実施しているところであり、直近では年度末より毎月1回程度の頻度で開催している。
・大都市制度や副首都構想に関するこれまでのやり取りについても、この意見交換において、道と市に関わる動きや、国の動向、他地域の状況等について、情報共有を図るとともに、密に連携して協議していく旨、申し合わせたところ。
<波田質問>
大阪府と大阪市では職員120人規模の副首都推進局を共同で設置して副首都推進本部会議を開いている他、福岡市では今年4月に副市長らでつくるPT(プロジェクトチーム)を設置し、福岡県とも意思確認を行いながら、情報共有や課題整理などを進めているとのことです。
このように、副首都に名乗りを上げる他都市と比べますと、札幌市・北海道の現行の検討体制は、やはり片手間と言いますか、真剣さに欠けるものがあり、札幌市においても、北海道との更なる連携強化が必要と考えます。
そこで、質問ですが、特別市制度などの大都市制度や副首都構想など、多極分散型経済圏の形成に向けて、今後どのように北海道との密な連携を図っていくのかお伺い致します。
また、副首都構想については、既存の北海道札幌市行政懇談会(道市懇)の枠組みの中ではなく、副首都構想に主眼を置いた新たな会議体やPTを設置することで、明確な目的とスピード感のある、より密な連携を図るべきと考えますが、お考えをお伺い致します。
<答弁の趣旨>
・多極分散型経済圏の形成は、東京一極集中の是正と生産年齢人口の減少による地方の経済力低下の防止に向け、道市共通の課題として重要であることから、これまでも北海道と情報交換を行い、国への働きかけを行っているところ。
・副首都に関しては、現在国会での法制化に向けた議論が行われている中で、情報を迅速かつ的確に捉え、札幌市の影響や課題等を整理していく必要があると認識。
・こうしたことから、北海道との間においては、道市懇の枠組みに加え、事務レベルでの意見交換も行っているところであり、今後とも情報収集や課題整理などについて取り組んでまいりたいと考えている。
<波田要望>
最後に要望ですが、札幌市・北海道が持つ副首都としての優位性として、首都圏との同時被災のリスクが低いことに加えて、やはり圧倒的な食料自給率やエネルギー自給のポテンシャルを生かした、有事における食料とエネルギーの供給拠点としての役割も、他都市にはない極めて大きな強みであると認識しております。
これらは言うまでもなく、札幌市が単独で成し得る役割ではなく、北海道としての総合力でもって初めて成し得る役割であり、道内他市町村の維持・発展なくして札幌市の発展は到底成し得ないものと考えます。
副首都を目指す大阪では、大阪市を廃止して特別区に再編する「都構想」に向けて動いており、福岡では「政令市と県の連携協約」を結ぶ形で副首都を目指す動きがあるものと承知をしております。
札幌市におきましても、仮に現在の骨子案のもとで副首都を目指す場合、大阪のように札幌市を廃止して特別区を設置する形が良いのか、もしくは特別市として札幌市が北海道から独立する形が良いのか、あるいは福岡のように札幌市と北海道で連携協約を結ぶ形が良いのか、その辺りまで踏み込んだ議論や検討を、スピード感を持って引き続き北海道と連携して行って頂きますよう強く要望して質問を終わります。














