活動報告

議会

市電の札幌駅延伸(令和8年10月16日 決算特別委員会 まちづくり政策局)

10/16(金)、札幌市議会 決算特別委員会(まちづくり政策局)で「市電の札幌駅延伸」について質問と要望を行いました。

市電延伸の検討は、2022年に「延伸を行うことは極めて困難」と結論付けられましたが、札幌駅までの延伸のみに限定した場合には、課題も限定的で対応の余地もあり、副首都指定を見据えた交通網整備に係る国からの財政上の措置も期待されることから、早急な検討再開と早期実現を強く求めました。

<波田質問>

路面電車の延伸については、札幌駅を含む都心地域や創成川以東地域、桑園地域などへの延伸が検討されましたが、札幌市は2022年9月に市議会で「路面電車の延伸を行うことは極めて困難である」と表明されました。

しかし、市民からは今もなお市電の延伸を望む声が大変多く寄せられており、特に札幌駅までの延伸を求める声が多く寄せられます。

延伸が極めて困難である主な理由として、2023年3月に公表された「札幌市路面電車の延伸検討結果」の中では、レールや停留場の設置によって歩道が狭くなるが、対策としての道路整備や用地買収に時間と費用を要すること、沿線施設や駐車場の出入りに支障が生じ、抜本的な解決策がないこと、車線数減少による自動車や路線バス、タクシー、荷さばきへの影響、収支採算性の課題が挙げられております。

これらは、都心地域や創成川以東地域、桑園地域で計9つのルート案を検討した総合的な評価として一括りにまとめられ、「延伸は極めて困難」と結論付けられておりますが、一方で、最もシンプルで延伸距離が短い「西4丁目停留場」から駅前通りを直線で「札幌駅」まで延伸するルート(いわゆる都心ルート3)に限定した場合、整備費用は最小限となり、実現可能性は比較的高くなるのではないかと拝察するところです。

例えば、駅前通りの沿線施設の駐車場出入口については、2015年にループ化が実現した「すすきの停留場」~「西4丁目停留場」のように、札幌市景観計画等によって駐車場出入口の設置が制限されており、課題となり得る駐車場出入口は1か所のみとのことであります。

また、車線数減少によるタクシー、荷さばきへの影響については、2015年のループ化の時にも、おそらく同様の課題があり、それらを何とか乗り越えて、ループ化が実現されたものと認識しております。

そこで、質問ですが、「延伸は極めて困難」と結論付けられた路面電車延伸の検討について、最もシンプルで延伸距離が短い「西4丁目停留場」から駅前通りを直線で「札幌駅」まで延伸するルート(いわゆる都心ルート3)に限定した場合、特にどのような点が課題とされたのかお伺い致します。
また、2015年に実現したループ化の際には、同様の課題は懸念されなかったのか、そしてそれらをどのように解決し実現してきたのかお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・路面電車の延伸検討においては、レールを新たに設置することによる沿線の土地利用への影響及び、道路交通や経済活動への影響等の検証を実施したもの。
・そのうち、西4丁目停留場から札幌駅までを延伸するルートの課題としては、利用が困難となるタクシー乗り場や荷さばき区間が多くなる等、特に道路交通への影響が懸念されたところ。
・2015年のループ化事業は、既存の「西4丁目停留場」と「すすきの停留場」の間をつなぐことで、都心部の魅力や賑わいの創出、運行の効率化などの目的のもと事業に取り組んだもの。
‎・このループ化事業においても、道路交通への影響など、同様の課題はあったものの、交差する道路側に、新たにタクシー乗り場や荷さばき区間を設けるなどの様々な対策を講じ、事業を実施したもの。

<波田質問>

ループ化の実現にあたりましても、やはり同様の課題があったとのことでございました。
関係する方々との調整など、並々ならぬご苦労を経て何とか実現されてこられたものと思い、当時の札幌市の皆さまのご尽力にも、深く敬意を表する次第です。
そして、ループ化の結果、路面電車の利用者数はループ化前と比較して1日当たり2,000人を超える増加となり、利便性も大きく向上し、多くの皆さんに喜ばれているわけであります。

一方で、全国に19ある路面電車のうち、JRや私鉄に接続していない路面電車は、札幌市電のみとのことであります。
通勤や通学で路面電車を利用する市民はもとより、最近では市電沿線における民泊施設も増加しているほか、「札幌もいわ山ロープウェイ」にアクセスする「ロープウェイ入口停留場」の利用など、路面電車は観光客にとっても欠かすことのできない極めて重要な足となっております。

北海道新幹線の札幌開業を見据えて、札幌市が推進する「札幌駅交流拠点まちづくり計画」の中でも、基本方針として「利便性の高い一大交通結節点の形成」が掲げられておりますが、その一大交通結節点とされる道都・札幌の玄関口である札幌駅に、路面電車が接続されていない現状は、多くの市民や観光客に多大なる不便を強いているものと認識しております。

そこで、質問ですが、路面電車の延伸の検討について、まずは札幌駅までの延伸からでも検討を再開し、早期実現に向けて取り組むべきと考えますが、お考えをお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・2022年の延伸の検討結果においては、路面電車の延伸については困難であるものの、新幹線延伸等を見据え、都心の回遊性や利便性を高めるために、レールの設置を必要としない新たな公共交通施策の検討を行うこととしたところ。
・現在、この方針に基づき、導入に向けた検討を重ねており、今年度も連節車両を用いた社会実験を予定していることから、その結果を踏まえた検証を行うなど、引き続き取り組みを進めてまいりたいと考えている。

<波田要望>

新たな公共交通システム、いわゆる水素燃料の連節バス等かと思いますが、仮にこれが「西4丁目停留場」と「札幌駅」の区間を繋いだとしても、路面電車の利用者は、札幌駅まで行くために、一度電車を降りて、バス停まで歩き、バスを待ち、バス運賃を追加で支払って、バスに乗り換えなければならないわけでありますから、やはり路面電車の札幌駅延伸に代替するものとしては不十分であると言わざるを得ません。

路面電車の延伸の検討について、札幌駅までの延伸のみに限定した場合には、課題も限定的で、かつ対応の余地もあるように思われ、「延伸は極めて困難である」との結論には、やはり疑問を感じるところでございます。

整備費用や収支採算性も大きな課題ではございますが、札幌市が北海道とともに目指す「副首都」への指定を見据えますと、副首都の区域に係る交通網の整備には国からの財政上の措置が期待されることから、まさに今こそ路面電車の札幌駅延伸を含めた都心交通の在り方を再考する大きな契機であると考えます。

「新たな公共交通システム」の検討とあわせて、路面電車の札幌駅延伸についても、早急な検討再開と早期実現を強く求めて質問を終わります。

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