活動報告

議会

札幌ドームの管理運営(令和8年10月19日 決算特別委員会 総務局)

10/19(月)、札幌市議会 決算特別委員会(総務局)で、札幌ドームの管理運営と出資団体に関する行政評価委員会からの見直しの指摘について質問と要望を行いました。

株式会社札幌ドームの決算は、2年前の約6億5,000万円の赤字からV字回復し、2026年3月期は1億5,400万円の黒字となっていますが、札幌市からの公金支出はこの2年間で大幅に増額されています。

今年7月には、外部の有識者で構成される札幌市行政評価委員会からも、札幌ドームの管理運営について、民間代替性の検討や指定管理者の公募を求める指摘があり、その他の出資団体(第三セクター)に対しても、「他⾃治体での委託事例があるにもかかわらず、⼀部の施設において⾮公募‧随意契約を継続している市の姿勢は不適切」という指摘や、「団体の特定のポストに市退職者が再就職する慣⾏が常態化している」という、いわゆる「天下り」を問題視する指摘もありました。

外部の有識者に諮問し、これだけ課題が明らかになっていながら、利害関係者や既得権益のしがらみ等によって「庁内で検討した結果、結局何も変わらなかった」ということのないよう、実効性を確保しながら、「聖域なき見直し」を断行して頂くよう強く要望しました。

<波田質問>

「大和ハウスプレミストドーム」を管理運営する株式会社札幌ドームの決算は、2024年3月期の約6億5,000万円の赤字から一転し、2025年3月期には約4,200万円の黒字となり、2026年3月期には1億5,400万円の黒字で、営業利益も3期ぶりに黒字となったとのことであります。

一方で、札幌市の決算を見てみますと、ドームで開催するイベント主催者に対する補助である「札幌ドーム活用促進費」は、令和6年度決算の6,000万円から令和7年度決算では1億2,000万円にまで増額されているほか、「札幌ドームアマチュア大会利用料金減免補填補助金」は、令和5年度決算では8,400万円であったものが、令和6年度決算では約1億7,000万円、令和7年度決算では約2億2,000万円にまで大幅に増額されております。

このように、イベント主催者に対する補助という形で、札幌市からの公金支出を年々増額することで、結果として株式会社札幌ドームの経営状況がV字回復しているように見せる手法は、市民の皆さんに対して誠実ではないと、これまでも指摘を重ねて参りました。

さらに、年間2億5,000万円とされるネーミングライツ収入も、同社の黒字化の大きな要因ですが、全庁のネーミングライツを所管する行政改革・DX推進室によりますと、「カナモトホール」や「北ガスアリーナ札幌46」「どうぎんカーリングスタジアム」等、他の指定管理施設のネーミングライツは全て所有者である札幌市の収入となっているのに対し、札幌ドームのネーミングライツだけが指定管理者である株式会社札幌ドームの収入となっているとのことであります。
仮に、このネーミングライツ収入が同社の収入となっていなければ、やはり黒字化は難しくなるものと認識しております。

昨年の決算特別委員会では、札幌ドームの今後の管理運営について、「次期指定管理期間である令和10年度以降、非公募による指定管理を継続するかどうかは、現在の指定管理者である株式会社札幌ドームの管理実績が良好であるかどうかが重要な判断要素になる」とのご答弁がありましたが、仮に、このような手法によるドームの稼働率の向上と経営改善をもって、株式会社札幌ドームの管理実績を良好であると判断し、令和10年度以降も非公募による指定管理を継続するのであるとすれば、公募を原則とする札幌市の指定管理者の指定手続の考え方に照らしても、やはり疑問を感じるところです。

そのような中、今年7月、外部有識者で構成される札幌市行政評価委員会から「札幌市出資団体の在り方に関する基本方針の改定に向けた答申」があり、その中では、株式会社札幌ドームについても、事業の必要性や民間代替性などの観点から、「見直しの余地あり」との指摘があったものと認識しております。

そこで、質問ですが、行政評価委員会による「札幌市出資団体の在り方に関する基本方針の改定に向けた答申」の中では、株式会社札幌ドームについて、どのような見直しを求める意見が提示されたのかお伺い致します。

<答弁の趣旨>
・この度の答申は、出資団体を取り巻く経営環境の変化や札幌市の厳しい財政状況等を踏まえ、各団体について事業の必要性、民間代替性、財政的関与の妥当性、人的関与の妥当性、施設への対応といった5つの視点から検証、提言をいただいたもの。
・その中で株式会社札幌ドームについては、行政評価委員会における評価に当たっての前提として、現在本市と団体において、管理運営手法や団体のあり方を含め、経営の立て直しに向けて、重点的に取り組んでいることに鑑み、参考意見として提言をいただいている。
・‎具体的には、事業の必要性については、大規模イベント会場としての社会的必要性が認められるものの、施設の管理運営自体は民間でも十分に可能であるとして、出資団体として運営を担わせ続けるのであれば、公共的意義を改めて検証すべきとのご意見をいただいている。
・また、民間代替性については、事業の採算性を踏まえ、出資の解消や指定管理の公募化などを含めた新たな運営のあり方について、将来的に検討すべきとのご意見をいただいているところ。

<波田質問>

札幌ドームの今後の管理運営については、かねてより私からも、第三セクターである株式会社札幌ドームありきの、非公募による指定ではなく、指定管理者の公募や民間活力を最大限に活用する新たな管理運営手法の導入など、機会を捉えて議会で提言を重ねて参りました。

また、今回の答申では、株式会社札幌ドームだけではなく、出資団体の現状と総括的な課題として、「他⾃治体での委託事例があるにもかかわらず『⺠間代替性なし』と判断し、⼀部の施設において⾮公募‧随意契約を継続している市の姿勢は不適切」という指摘や、「団体の特定のポストに市退職者が再就職する慣⾏が常態化している」という、いわゆる「天下り」を問題視する指摘もあり、これらについても、私からも機会を捉えて議会で指摘を重ねて参りました。

このように、行政評価委員会からも見直しを求める厳しい指摘が多数あったものの、現実には様々な利害関係者や既得権益、しがらみ等もあり、実際に庁内で改革を進めていくとなりますと、並々ならぬ困難を伴うものと拝察しております。
一方で、外部の有識者に諮問し、これだけ課題が明らかになっていながら、庁内で検討した結果、結局何も変わらなかったというのでは、行政評価委員会や行政改革・DX推進室の存在意義も問われるものと思います。

そこで、質問ですが、今回の行政評価委員会からの見直しの指摘について、行政改革・DX推進室としてはどのように受け止めているのか、ご認識をお伺い致します。
また、今回の指摘を踏まえて、今後どのように実効性を確保しながら庁内での見直しを行っていくのか、お伺い致します。

<答弁の趣旨>
・持続可能な行政サービスと倫理的な団体運営の実現に向けた見直しを全庁一丸となって進めることが必要と考えており、答申の提言については、市民の声として真摯に受け止め、着実に改革の実行に結びつけることが本室の責務であると認識している。
・‎今後の見直しに向けては、出資団体改革推進本部において、団体の所管局に対し、方針で示された課題について、団体と十分に協議を行い、具体的な見直しの内容や目標年次について検討指示がなされたところ。
・その上で、当室は出資団体制度の所管として新たな基本方針の策定を推進し、今後の見直しの基本的な方向性を示すとともに、所管局とこれまで以上に連携を深めて、具体的な見直し内容を検討し、基本方針策定後に各団体の次期行動計画を策定してまいる。

<波田要望>

5年後には全ての活用可能な基金が枯渇してしまう非常に厳しい財政状況の中で、必要な財源を生み出すために、このような徹底した行財政改革によって税金の無駄遣いを無くすことは、もはや待ったなしの喫緊の課題であると考えております。

これらの改革や見直しを実行することなくして、「札幌市の財政状況は厳しい」「財源が無い」と言われても、市民の理解や納得は到底得られないものと思います。
実効性を確保しながら、「聖域なき見直し」を断行して頂きますよう強く求めて質問を終わります。

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