活動報告

議会

代表質問③ 学校給食費の公費負担拡大(令和6年9月27日 本会議)

次に、学校給食費の公費負担拡大についてお伺い致します。

秋元市長が公約に掲げた「学校給食費への公費負担のさらなる拡大」について、昨年9月の第3回定例会における代表質問でのご答弁では、「アクションプラン2023を策定する過程において、子育て支援の拡充策の一つとして検討してきたものの、多額の財政負担を要することから、学校施設への冷房設備の導入を優先する判断をした」とのことでございました。
その上で、「国の動向や市の財源の状況を見据えながら、引き続き検討する」とのご答弁でございました。
冷房設備の導入は、言うまでもなく早急に進めなければならないものでございますが、一方で、そのことを理由として、市長の公約でもあったはずの「学校給食費への公費負担のさらなる拡大」を先送りする姿勢については、「学校給食費の無償化」を公約に掲げる我が会派と致しましては、断じて容認することのできないものでございます。

令和5年9月時点で、全国1,794自治体のうち、全体の約3割にあたる547自治体において、小中学校の給食費の完全無償化が既に実施されており、道内では54自治体で実施されているところでございます。
もちろん、政令市においては、ひと際大きな財政負担を要することから、現時点で完全無償化が実施されているのは大阪市のみでございますが、令和2年度から全国に先駆けて大阪市で完全無償化を実現して参りました私ども維新の会と致しましては、やはりこの札幌市においても、決してやってできないことではないものと認識しております。

他の政令市におきましても、いきなり完全無償化を実現することは難しくとも、例えば千葉市ではお子さんが3人以上いらっしゃる多子世帯を対象に、第3子以降の小中学校の学校給食費の無償化を令和4年1月から始めております。
また、相模原市では、令和6年1月から3月までの3か月間だけではございますが、小学校の給食費を無償化している等、政令市においても、ただ国の動向を静観するばかりではなく、できることから少しずつでも独自に取り組みを始める動きが既に出てきているところでございます。
令和7年度からは、他の政令市においても、更なる新たな動きが出てくることも予想される中、このままでは、また札幌市だけが遅れを取ってしまうのではないかと強く危惧しているところでございます。

そこで、質問ですが、「国の動向や市の財源の状況を見据えながら、引き続き検討する」としてきた市長の公約でもある「学校給食費への公費負担のさらなる拡大」について、現時点での検討状況をお伺い致します。
また、既に完全無償化を実現している大阪市をはじめ、他の政令市においても独自に取り組み始める姿勢が見られる中、札幌市においても、国の動向を静観するだけではなく、来年度からでも、できることから少しずつ「学校給食費への公費負担のさらなる拡大」に取り組み始めるべきと考えますが、市長のお考えをお伺い致します。

<答弁の趣旨>
〇札幌市においては、今年度の学校給食費に対し、物価高騰対策として、約9 億円の公費負担拡大を行ったところであり、国に対しては、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、財政措置の要望をしてきたところ。
〇国においては、先般、学校給食に関する全国的な実態調査の結果が公表されたところであり、今後、給食費無償化に向けた具体的方策の検討が見込まれる。
〇学校給食費の公費負担の在り方については、こうした国の動きや物価の動向などを引き続き注視し、対応を検討してまいりたい。

<再質問>
市長の公約として、市長にお考えをお伺い致しましたが、教育長からのご答弁でございました。
もちろん、学校給食費は教育委員会の所管とは思いますが、やはり教育委員会の中だけでの予算の枠組みで考えるからこそ、冷房整備を優先して、その分、学校給食費の公費負担拡大は後にしようと、こういう短絡的な決定になってしまうものと思います。
そうではなく、本来あるべき姿は、我が会派が再三ご提言申し上げております通り、全庁的に徹底した行財政改革を行って、そこから生まれた財源を、学校給食費に充てるという考え方が不可欠であり、大阪市ではそのようにして「学校給食費の完全無償化」の財源を実際に生み出してきたわけであります。
これは、教育長ではなく、市長にしかできないことであり、市長が公約として果たさなければならないことと思います。
また、「来年度からでも取り組みを始めるべき」とお伺い致しましたが、来年度はどうするのか、お答えを頂けませんでした。

そこで、再度お伺い致しますが、市長の公約でもある「学校給食費への公費負担のさらなる拡大」について、できることから少しずつでも、取り組み始めるべきと考えますが、教育長ではなく、市長のお考えをお伺い致します。
また、来年度は、何かやるのか、やらないのか、併せてお伺い致します。

<再質問への答弁>
〇子育て世帯の皆さんからの声、非常に大きいもので、子育て施策・支援の1つとしての大きなテーマであると認識している。
〇これを実施していくにあたって、これまでも何度か答弁しているが、多額の財源を要していくことになるので、財源をどのように確保して、これが持続可能なものなのかを検討していきたい。
〇冷房設備の優先については、喫緊の課題として財源の有効活用ということで、これを優先してきたわけであるが、公約の中で申し上げた「公費拡大」、これは先ほど教育長も答弁したが、令和6年度については物価上昇分、これを負担を頂かないという形で約9億円、公費を拡大している。
〇そういった形で、できるだけ財源を確保しながら、どこまでやれるかということ、これは来年度以降の予算編成の中で、全体の事業、それから財源、こういったものを見据えながら判断をしていきたいと思っている。

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